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昭和53年(1978)、父・大野島蔵から経営を任された大野年司が打ち出したのが、「伝統を踏襲しつつ、会社をよりよくするために新しい事に挑戦する」という基本方針でした。
先代、先々代が大切に育んできた、高い技能をもつ職人集団。
そして地元から寄せられる信頼の厚さ。
これらは絶対に大野建設が守り継がねばならない貴重な財産です。
その上で、私たちは、自らの殻をやぶり、建築物であればなんでもやれる会社へと進化していくことをめざしました。
そして、従来の住宅部門に、建設・リフォームという新たな事業をつけ加えたのです。
現在、建設部門は、病院や高齢者福祉施設、学校、工場建家、商業施設から遊技場まで、様々な分野へ着実に進出。
リフォーム事業部門は、これまで手がけてきた注文住宅のフォローアップを主軸に、建設部門で施工した病院の増改築、工場建家の改修まで事業を広げています。
しかし、どんなに事業が拡大しても、根幹にあるのは「三方良しの理念」。
いままでの百年も、そしてこれから先の百年も、私たちはこの姿勢を崩すことなく、歩み続けてゆきます。 |
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28歳で、義父から代表社印を預けられた時は正直戸惑いました。しかし、いずれこの時がくるのだからと覚悟を決めました。代表取締役への正式就任はその後、10数年を経た平成7年でしたが、実質的にはあの日が私にとって、経営者として歩みだした日だと言っていいでしょう。
義父は翌日からバッタリと社に来なくなりました。
「自分で考え、判断し、失敗しながら道を切り開いていけ」
そんな無言のメッセージを感じました。 |
私は、「家づくり」は「しあわせづくり」だと、かねがね思っています。ところがいま、そのしあわせづくりのお手伝いをするどころか、お客様の幸せを損なうような家づくりが多いように思われてならないのです。社会問題になっているシックハウス症候群・耐震偽装問題・悪徳リフォーム等。またその逆に、過剰に耐震設計をほどこした家。どちらも「お客様の身になって考える」気持ちがあれば、ありえないことだと思うのです。
以前、私は大学時代の恩師から、家を建て替えたいという相談を受けたことがありました。恩師のお宅は神奈川県にあります。うちからは少し遠いため、納得のいくメンテナンスができないと考えた私は、その工事をお断りしました。そして、そのかわりに、信頼できる知人がやっている地元の工務店を紹介しました。
建て替えが無事にすんで数年後のある日、一本の電話がかかってきました。出てみると、恩師のお母様です。お亡くなりになる1ヶ月前でした。80歳になるという老婦人は、「おかげさまでいい家ができました。本当にお世話になりました。感謝しております。」と、私にお礼を言ってくださったのです。とても嬉しかった。同時に、家づくりの何たるかをあらためて思い知らされ、身が引き締まる思いがしました。
これからの家づくりには、ますますそういった「相手を思いやる」心が必要になるでしょう。そしてその心は、地域の環境、ひいては地球の環境を考えることにつながっていきます。
私は、「人が暮らす」という場の担い手のひとりとして、これからも常に、自らに厳しくあり続けたいと思っています。 |
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